後を絶たない特殊詐欺被害。中でも多いのがサポート詐欺といわれるものです。巧妙な手口や被害を未然に防ぐポイントを取材しました。

大分県警が5月から公式ユーチューブで公開している動画。サイバー犯罪の担当者が、実際に特殊詐欺に使われるサイトを表示し犯行の手口を解説します。

(県警察本部 サイバーセキュリティ係・村井裕一係長)「たとえばアダルトサイトに限らず、普通のニュースサイトとか動画サイトなどを見ていてもこういうものが表示されることはあります。画面があくまでウイルスに感染しているように見せているだけで、コンピュータウイルスに感染しているわけではありません」

後を絶たない特殊詐欺被害。今年に入り、これまで大分県内では93件発生し被害額はおよそ1億9千万円で、いずれも去年の同じ時期を上回ります。その中で最も多いのが「サポート詐欺」。突然、パソコンに警告画面が表示され、修理費用の名目で、金をだまし取る手口です。

パソコンに警告画面が出るとサイトを閉じにくくなり、指示された番号に電話すると巧みに誘導され、被害にあいます。

ここで知っておくべきは、「警告が表示されただけでは、個人情報は盗まれていない」こと。慌てずに行動することが必要です。

(村井裕一係長)「(キーボードの)左上のエスケープキーを押してもらうと良いと思います。全画面を元に戻すことができたらバツが出てきますので、バツを押せば元の画面に戻ります。」

ほかにも電源ボタンを長押ししてパソコンの電源を切ることも有効な対策の1つです。

(県警察本部サイバーセキュリティ係村井裕一係長)「一番大事なのは慌てないことです。この画面自体がウイルスに感染しているわけではないので、元に戻す方法を考えたら良いと思います。正しい知識と対処方法を知ってしまえばあまりおそれることもありませんので」

ネットで接触してきた相手から現金や電子マネーを要求された場合は詐欺とみて、警察や家族に相談することが被害防止につながります。