天然資源に依存しない持続的な養殖生産が可能に

県は全国に先駆けて1998年から収穫量を増やすための養殖モデルを研究し、現在の方法を確立しました。県内では国東市のほか、宇佐市や別府市でも行われていますが、特に宇佐市では全国で唯一干潟で潮の満ち引きを利用した方法を採用。シャキシャキとした歯ごたえがあることから、「マッスルひじき」という名前でブランド化されています。今後は天然ヒジキの種苗に頼らず、受精卵を取り出して作った「人工種苗」での養殖方法の確立を目指しています。

(県北部水産グループ・徳丸泰久さん)「完全養殖技術の確立で天然資源に依存しない持続的な養殖生産が可能になる。量産化でさらなる規模拡大と新規生産者の増加に期待している」

現在、養殖ヒジキの生産量は多い年でまだ天然の1割にも満たない10トン程度ですが、濱松さんは収入源に頭を悩ませる漁師たちの救世主となってくれることに期待しています。

(県漁協くにさき支店・濱松豊信さん)「不作の年もあったが、今年くらいできれば確実に『救世主』と言える。これから若い人にも続いてチャレンジしてほしい。国東でできた養殖ヒジキも美味しいのでぜひ食べてもらいたい」