■東京2025世界陸上 男子100m予選(13日、東京・国立競技場)
東京世界陸上の初日、男子100m予選が行われ、3大会連続のファイナル進出を狙ったサニブラウン アブデルハキーム(26、東レ)は最終7組に登場し、10秒37(無風)の7着で準決勝進出ならず。国立競技場は大きなため息につつまれた。
3組目に登場した桐生祥秀(29、日本生命)が10秒28(-1.1m)の組5着。前の2組で登場した初出場の守祐陽(21、大東文化大)も10秒37(+0.1m)の組7着で、日本勢3人ともに無念の予選敗退となった。
予選を終えたサニブラウンは「本当にもったいないことしたなと思います」と振り返り「ちゃんと前半からしっかり組み立てていかなきゃいけない場面で、そこで遅れをとってしまったんで中盤動きがなくなってしまい、後半失速してしまった」と肩を落とした。ただ国立の声援には「ものすごい皆さんに歓声いただいて、いやもう本当に感謝しかないですね」と最高の舞台なだけに悔しさをにじませた。
前回王者のN.ライルズ(28)は桐生と同組で9秒95の組1着。今季、世界最高タイムを持つK.トンプソン(24、ジャマイカ)は守と同組で、余裕の走りで、9秒95の1着で順当に準決勝へ駒を進めた。
サニブラウンは代表選考を兼ねた日本選手権前の会見(7月3日)で「右股関節上部の骨挫傷」との診断を受けたことを明かし、翌4日の100m予選に出場したが、10秒45の組4着で予選敗退に。男子100mはギリギリまで熾烈な代表争いとなっていたが、サニブラウンはワールドランキング20位で日本人選手最上位となり、6大会連続の世界陸上代表入りを決めた。
22年のオレゴン大会で日本人初の決勝進出を果たし7位。23年のブダペスト大会では2大会連続で決勝に進み6位だった。直前で宮崎市内で行っていたトレーニングでは、「3、4か月の練習を1か月に詰め込んだような練習をしたんですけれども。でも身体の調子は結構上がってきている」と話していた。