ALSの在宅医療に尽力

山本さんは、大分市内にある西大分港を目指していたとみられる。上杉会長は「出港時はデッキに1人しかいなかった」と話している。

亡くなった山本医師(撮影・2020年)

山本さんは8月10日に大分県佐伯市で開かれた「佐伯市長杯クルーザーレース大会」に仲間とともに出場していた。大分協和病院の院長で、ALS=筋萎縮性側索硬化症の在宅医療に力を注ぎ、たんの自動吸引システムの開発に尽力した。

大分海上保安部は、船の乗組員から事情を聴くなどした結果、ヨットには山本さん以外に乗船者はいないと判断し、日没をもって捜索を終了。引き続き事故の原因を調べている。