外国人観光客の交通移動手段の確保に向けて、大分県別府市はライドシェアの活用も視野に協議を進めることになりました。

別府市は10日、交通事業者や自治会関係者などからなる公共交通の協議会を開催しました。この中で市は外国人観光客の交通移動手段の確保について、喫緊の課題として対策の必要性を訴えました。

実際に外国人旅行者からは「早朝に予約を受けてくれるタクシー会社がほとんどない」「由布院、別府間のバスが常に満員で遅延が出る」などの不満の声が寄せられています。

市は公共ライドシェアやデジタル技術の活用も見据えインバウンド対策を進める考えを示しました。これについてタクシー事業者からは「アプリの導入は事業者側の負担もあり採算性が一番のネック」との意見が出ました。

一方、観光関係者からは「城島高原から歩いて帰っている外国人がいるというのを何人もの方から聞きました」と実際にあったケースも報告もありました。

また、市が運営する湯けむりライドシェアで新たに扇山循環線を設ける方針が示され、住宅街とスーパーや病院などを結ぶ2つのルートが提案されました。別府市は今後、事業者や自治会と協議を進め、次回の会議で報告することにしています。