1か月間はゆっくりと過ごして激闘の疲れを癒し、9月10日から練習を再開。9月14日から事前開催される国民スポーツ大会の競泳に大分県選手団として出場するため、大分県別府市で3日間の調整合宿に参加しました。

「僕の中で泳ぎの基本となっているのは、小学生のときの恩師です。ずっと大分県で学び、槍を磨いて鋭くしてきました。今はトヨタに所属していて、愛知県代表として出場することも可能ですけど、やっぱり今までお世話になった大分県で、少しでも大きい背中を見せたい。大分県代表としてできることは精一杯やりたいと思っています」

4年前、東京五輪代表に落選した後も、再始動したのはこのプールから。再びオリンピックの舞台に舞い戻った27歳は、酸いも甘いも知って競技の原点に立ち返っています。

「前回の東京を目指した後とは全然違う気持ちで大分に帰ってきました。アスリートである以上、全て勝ち続けられるわけでもないし、負けている選手の方が多い。今回もめっちゃ前向きに帰ってきたかというとそうではないですけど…」

「一番大切にしていることは水泳を楽しむこと。やりたくないことを無理に頑張っても結果は伸びないと思う。しんどいスポーツですけど、それを自分の中でやりたいと思いながら水泳に取り組んでいます」

「アスリートは、嫌なことを我慢する職業ではなくて、好きな種目で、誰よりもその競技を愛して楽しむ。それがアスリートのやるべきことと思っています。『27歳でも楽しく水泳やってるんだぞ』という姿を見てもらいたいです」