「いい写真ですよ」


去年12月16日、97歳で亡くなった安田さん。


遺影には、自身の著書を手に微笑む姿が・・。

長男・進さんの元には、安田さんが生前、交流のあった多くの人から手紙が届いています。


歳を重ねても、なお語り部として精力的に活動し、各地の慰霊祭に参加していた安田さん。

時折、同行していた進さんは、命の大切さ、平和の尊さを訴え続けた母親について。

長男・進さん「人生の後半でやっと自分のやるべきこと、これを見いだして。それはやっぱり亡くなっていった人たちとか遺族の思い、それにちゃんと応えたいということだと思いますね。自分のやりたいこととか自分の思いと言うのをやり切った人だと思います」


太平洋戦争から今年で78年。

戦時中のことを知る人が少なくなる中で、ロシアによるウクライナ侵攻など今の世界情勢の不安を予測するかのように安田さんは、次のような言葉を残していました。

安田郁子さん「(戦後)70年だから、もう忘れていいじゃなくて、これからもっと大事な時が来るんじゃないですか。戦争はいけないですね。勝っても負けてもよくない、もっと意識を持たなきゃ。日本がどういう国かという意識を持って生活しなきゃいけないんじゃない」