新型コロナウイルスについて、宮崎県内では、高齢者施設でのクラスターが急増していて、死者数が増加している要因のひとつにもなっています。
こうした中、施設ではウイルスを持ち込まないために厳戒態勢での対応が続いています。

(りんごの里 押川りか社長)
「クラスターは発生していないのですが、『ギリギリなところかな』というのは正直あります」

こう話すのは、宮崎市で有料老人ホームとデイサービスを運営する「りんごの里」の押川りか社長です。

県内で急増している高齢者施設でのクラスターに危機感を募らせています。

(りんごの里 押川りか社長)
「持病を持たれているご利用者様もたくさんいらっしゃる中で、やはり医療機関も今現在、非常にひっ迫して大変な状況でもあるというのも伺っていますので、そういう中で施設の中でできることというのをさらに強化していかないといけない」

県内では、去年11月の後半からクラスターが増加。
県が把握しているクラスターのうち、7割から8割が高齢者施設で発生しています。

「りんごの里」では感染を防ぐため、職員は週に2回抗原検査を実施。
職員だけではなく、職員と同居する家族も人の多い場所や県外への移動を控えています。

(りんごの里 押川りか社長)
「本来ならば年末というのは、いろんな食事だったりとか、県外のお友達に会ったりとか、そういう年末の行事というのがいろいろあったかと思うのですが、みんななるべくそういうのに参加せずというところで、感染リスクを考えた行動をとってくれました」

コロナ禍になって3年、職員の精神的な負担も大きくなっています。

(りんごの里 押川りか社長)
「できる範囲での感染対策はすべて取り組んでおります。もしかしたら自分が感染源になるかもしれないリスクだったりとかを負いながら日々の業務を行っている現状もありますので、私の中では職員の精神的な面も心配しているところではあります」