宮崎県が11日に発表した新型コロナウイルスでの死者数は18人と、1日に発表される死者数としては過去最多となりました。
感染者数が同程度だった去年夏の第7波のころと比べても死者数は多くなっています。専門家にその理由を聞きました。 

これは、10日までの1週間に発表された新型コロナによる死者の数です。週の合計は53人。

1週間の人口10万人あたりの新規感染者数が、現在とほぼ同じ、去年8月の第7波のころと比較すると、死者数はおよそ2倍になっています。

感染者数が同じぐらいの規模で、どうして死者の数が増えているのでしょうか。

(宮崎県新型コロナ対策調整本部 佐藤圭創特任医師)
「第7波よりも高齢者施設でのクラスターが非常に増えている。イコール高齢者施設ではハイリスクの方が非常にたくさんおられますので、それらの方々に感染することによって、ハイリスクの方が亡くなる」

11日、県が発表した今月7日までの1週間に確認されたクラスターは55件。このうち、42件が高齢者施設です。

また、こんな問題も・・・

(宮崎県新型コロナ対策調整本部 佐藤圭創特任医師)
「正確に感染者数の把握ができていない。(感染者の)実数はその1.5倍ぐらいいるんじゃないかなと思います」

抗原検査キットの普及で届け出ない人がいるため、県が把握している数より実際の感染者が多く、それに伴って死者が増加しているという指摘もあります。

(宮崎県新型コロナ対策調整本部 佐藤圭創特任医師)
「我々が対策を立てる上で何人ぐらい感染者がいるから医療機関がどういう行動をすればいいとか、発熱外来を何人ぐらい予定すればいいか決まるわけですので、ぜひ、正確に抗原検査で陽性が出た場合は(県に)報告していただければと思いますね」

県は、65歳未満かつ基礎疾患がない人で、セルフチェックで陽性となり、医療機関を受診する必要がない人は、県の陽性者登録センターに登録してほしいと呼びかけています。