「どうやったら強くなれるんだろう」酒量が増えていった日々
「お酒大好きでした」
二十歳になり、大人たちと乾杯できることが嬉しかったと山口氏は語ります。「社会人になって就職して大人たちとテーブル囲んで乾杯、すごい年上の人たちが豪快に飲んでいる。うれしかった、楽しかった。俺ここにいるんだ、うれしいって言って」。
「どうやったら強くなりますか、それは」「いや、もう飲むしかないんだと」。
薬物に対する耐性ができるように、お酒も飲めば飲むほど強くなる。それを「酒が強い、飲める、うれしい、かっこいい」と捉えていました。
30歳を回る頃にはボトル1本を飲めるようになり、自分の人生の中心には常にお酒があったと振り返ります。
しかし、35歳から40歳頃、だんだん飲み方が変わってきます。
毎日飲み仲間と集まるのが当たり前だったある日、約束の時間より1時間早く帰宅しました。「あと1時間ぐらいあるわ、約束の時間まで。暇だなあ。飲むか」。
飲み会に行く前に、家でビールを開けたのです。
飲み会が23時にラストオーダーを迎えると、「焼酎のダブルのロックを5杯ください」と注文。閉店時間までお酒が手元からなくなるのが寂しい、という感覚からでした。
「3杯頼んだとして、ガーッと飲んでしまって残りの時間ね、酒がなくなったら寂しいなあっていう。ただそれだけの感覚です」。
そして、仲間と別れて帰宅した後も、シャワーを浴びてから「暇だな。飲むか」と、また焼酎を飲んでから眠りにつく。飲み会だけでなく、その前と後にも飲むのが当たり前になっていきました。










