政府は、コメ政策について石破政権の「増産」の方針から一転、来年は「減産」とする見通しです。
短期間で変わる方針に宮崎県内の農家からは不満の声が聞かれました。

(鈴木憲和農林水産大臣)
「(コメの)需要に応じた生産、これが何よりも原則であり基本であると考えています。」

複数の関係者によりますと、農林水産省は来年の主食用のコメについて、生産量を今年より少ない711万トンになると見込んでいます。

増産にかじを切った石破政権の農政から方針が一転する事態に、県内のコメ農家は…

(日南市のコメ農家 前田博一さん)
「方向がこんなに変わってくると、どう行動していいかが全く分からない状態になっている」

日南市のコメ農家、前田博一さんは、増産に向けた準備を進めていたため、戸惑いを隠せないと話します。

(日南市のコメ農家 前田博一さん)
「(当初)増産ということで、非常に生産意欲があったが、田植え機も来年に新調するということで今年の夏に計画して注文しているが、非常に困っている状態」

一方、えびの市稲作振興会の勘場孝次会長は、農家が抱える課題の解決にも力を入れてほしいと政府に求めます。

(えびの市稲作振興会 勘場孝次会長)
「農家の高齢化、後継ぎがいないという現状は無視できないだろう。コメは日本人が食べる主食だから、これにはそれ相応の資金的にも人材的にも投入してもらいたい」