校舎は粉砕し死傷数十人何ぞ惨ましきや

そして、こちらは、宮崎小学校にたたずむ石碑。

1881年、明治14年9月に竜巻が発生し、16人の児童が亡くなったことを伝えています。学校には、そのときの様子を表した絵も残されているほか歴史をまとめた冊子には、「校舎は粉砕し、死傷数十人何ぞ惨ましきや」とつづられています。

先月、学校では、この碑について学ぶ授業が行われ、気象予報士で防災士の栗原ちひろさんが4年生およそ60人に備えの大切さを教えました。

(防災士 栗原ちひろさん)「昔の人たちが、私たちにいろんな形で、危ないから気を付けてねっていうメッセージを残してくれているんですね」

先人のことばは、児童たちにしっかりと伝わりました。

(児童)「昔、宮崎小学校でいろんな被害があったことを詳しく知れたので、よかったです」「(石碑を通して学んだ)竜巻の怖さを伝えていきたいと思いました」

(防災士 栗原ちひろさん)「災害って、今起こっているものだけではなくて、昔からもありますし、これからも起こりうる事なので、それを忘れずに、自分たちの次の世代にも(石碑に刻まれていることが)起こるんだよということを伝えてほしい」

石碑に刻まれた言葉は、地域の歴史であると同時に、今を生きる私たちへの防災のメッセージです。

伝承碑は宮崎県内にどれぐらいあるのでしょうか。
国土地理院は、2019年3月に自然災害伝承碑の地図記号を制定していて、県内には現在13基あります。



国土地理院が公開している地理院地図で、伝承碑の場所や説明を見ることができます。地域にある自然災害伝承碑を知ることが、防災への第一歩となりそうです。