宮崎県内の沿岸部に広がる松林で、今、「松くい虫」による被害が急拡大しています。
特に、宮崎を代表する景勝地の一ツ葉海岸では、枯れたマツの量が2年間で5倍近くまで増えています。
一体、何が起きているのでしょうか。

枯れたマツの量は2年前の5倍近く 30年ぶりの被害規模

宮崎市の新別府町から佐土原町まで南北およそ12キロにわたって続く一ツ葉海岸。

海岸沿いには松林が広がり、美しい景観を生み出しているだけでなく、潮害などを防ぐ「保安林」の役目を果たしています。

しかし、松林を歩いてみると…

(垣内沙耶記者)
「宮崎市の一ツ葉海岸沿いの松林です。このように多くの葉が赤茶色に変色し、枯れてしまっています」

その原因を引き起こしているのが、体長1ミリにも満たない線虫とカミキリ虫によるいわゆる「松くい虫被害」です。

林野庁によりますと、県内で昨年度、「松くい虫被害」で枯れたマツの量は、2年前の5倍近くになる1万623立方メートル。
これは、1995年度以来、30年ぶりの被害規模となります。