12月8日に告示される宮崎県知事選についてです。
これまでに現職の河野俊嗣氏と、前の知事の東国原英夫氏、それに元参議院議員の横峯良郎氏の3人が立候補を表明しています。

告示まで1か月となり、すでに事実上の選挙戦が始まっていますが、各陣営が積極的に活用しているのがSNSです。どのような戦略で支持拡大を図ろうとしているのでしょうか。
現職・河野氏は妻や実家のネコなど私生活も 「親しみを感じて」
ツイッターやフェイスブックなどのSNS。
今年7月の参院選では、SNSを中心に支持を広げた参政党やNHK党が議席を獲得するなど、年々、影響力が高まっています。
これまでフェイスブックやツイッターなどを利用していた現職の河野氏。
今回の選挙を前に新たにYoutubeとLINE、そしてインスタグラムを始めました。
河野氏は、これらのSNSを連動させながら週1回、動画を配信することにしています。

(河野俊嗣氏)
「(SNSは)これまでと比べての3割増し、力を入れている。政治の世界においてもしっかり思いを届けるためには、動画という媒体も有効に活用していきたいということで、今回初めてチャレンジしてみた」
また、SNSでは、自身の政策のほか、私生活なども紹介していて、政治に関心の薄い層への浸透も図っています。
(河野俊嗣氏)
「妻と一緒にこういうところに行きましたという話題は、より多くの反応があった。あと実家のネコ、そういうのを見て親しみを感じてもらいたい。特に若い世代、SNSを積極的に使っているような皆さんにしっかり伝えることができればと思う」

前知事・東国原氏は辻立ちに高校巡り、食リポ 「旧来型:SNS型=7:3」
東国原氏も、今回の知事選に合わせ新たにYoutubeのチャンネルを開設。
さまざまなSNSを活用し、辻立ちなどのほか、高校をめぐる様子や食リポなども投稿し、利用者層に応じた使い分けを工夫しています。

(東国原英夫氏)
「Youtubeは、今後、政治活動、演説とかそういうのも、そこに載せていかなければならない。ティックトックは若い人たち向けにくだけた感じ、政治家が政治活動とか選挙活動するには、もうSNSはもう必須だなと思う」
SNSに力を入れる東国原氏ですが、県内では街宣やミニ集会といった従来型の戦術も依然として効果が高いと見ています。
(東国原英夫氏)
「重要なのはやっぱり旧来型の選挙。1人1人会って、政策を訴えたり情熱を訴えたりしなければならない。つまりこれのミックスでしょうね。僕は、地方は旧来型7、SNS型3、7対3だと思う」

知事選初挑戦・横峯氏はSNSのみで選挙戦 政策の内容を1人1人に伝えるため
元参議院議員で知事選初挑戦となる横峯氏。
選挙カーでの街宣など、従来型の選挙運動を一切行わず、YoutubeなどSNSのみで選挙戦を展開するとしています。

(横峯良郎氏)
「(街宣などは)あのパフォーマンスでしかない。内容を伝えるためには、一人一人、電話もそうだが、話すしかない。私の政策、なぜなのかということをですね。それは、もうSNSしかない」
横峯氏は、出馬を表明した記者会見を自身のYoutubeチャンネルで配信していて、知名度をいかし、SNSでの拡散に力を入れています。
(横峯吉郎氏)
「(もともとは)知事選に関してのYoutubeではなかったが、私個人のYoutubeを持っているので、それを生かしていこうと。テレビ局を1局持ってるようなものだから、その価値、Youtubeのそれ生かさない手はないだろうと思う。」

投票率低迷や若者の政治への関心の低さが課題となるなか、SNSが、知事選にどのような影響を及ぼすのか注目されます。
知事選にはこのほか、共産党県委員会が候補者擁立の方針を示しているほか、新人1人の立候補の動きもあります。
宮崎県知事選は、12月8日に告示、25日に投開票が行われます。
※MRTテレビ「Check!」11月8日(火)放送分から