宮崎市には約1800の「災害時協力井戸」
また、自治体でも井戸を活用する動きが。
宮崎市は、井戸を持っている家庭や企業から地域住民に生活用水を提供してもらう「災害時協力井戸」の登録を進めていて、現在、市内でおよそ1800の井戸が登録されています。

(宮崎市環境指導課 江藤亮二さん)
「井戸水はその場にあるということで、供給の開始の迅速さが一番の利点となっている。大量の水を必要とする生活用水の確保に貢献する」

登録されている井戸の位置は、市役所や地域センターなどで確認することができ、今回、実際に「協力井戸」に登録されている企業を訪ねてみました。

(田尻怜也記者)
「こちらのタクシー会社では『災害時協力井戸』に登録していて、このような表示板も設置されています」

三和交通グループの宮崎タクシー。
2015年に電動ポンプ式の井戸を設置し、ふだん、タクシーの洗車などで活用しています。

(三和交通グループ 後口昌賢代表取締役)
「ボランティア活動をいろいろしていて、阪神大震災とか東日本大震災でも多くの仲間が苦労している。その経験を私たちもいざという時の心構えや体制づくりに生かしたいというふうに思った」

災害時には、気軽に井戸水を利用してほしいとしています。
(三和交通グループ 後口昌賢代表取締役)
「いろんなものを洗ったりと衛生面で活用していただければと思っている。私ども公共交通機関の会社なので、みなさんのために役立てればというふうに思っている」

水道の普及で廃れつつある井戸ですが、災害への備えとしてその有用性が見直されています。