国が扱うデータが古い…最新の認知症有病率に迫る

Q.きょうは何を?
金沢大学 篠原もえ子・准教授
「地域の方をMRIで撮影して、郵送で結果を返すという事業をしている」

金沢大学 篠原もえ子・准教授

対象は七尾市中島町の65歳以上の住民です。調査は認知機能検査や血液検査、身体検査と多岐にわたります。特に、脳の萎縮などを調べるMRI検査は、65歳以上の全住民を対象に5年ごとに行う大規模なものです。

医師「ちょっとマスクをとっていーってやってみて」
住民「いー…歯がないけど」
医師「はい、わかりました」

中島地区は高齢化率が3割を超える一方、引っ越しなどによる住民の移動が少ないことから研究先として選ばれました。

Q.これまでの研究成果
金沢大学 篠原もえ子・准教授
「緑茶を週1回以上飲んでいるとその後5年後くらいの認知機能の低下が少ないというデータを発表させていただいています」

認知症患者の数を示す有病率の推移について、国が現在活用しているデータは古く、最新の情報に乏しいのが現状です。今年、金沢大学では、全国8大学と共に最新の有病率の解明に乗り出していました。

石川健康長寿プロジェクト

住民「あら、こんにちは」
医師「こんにちは、お久しぶりです」

ほかの医師と連携しながら調査を進める篠原もえ子准教授。2006年の調査開始から研究に携わっています。認知症の6割以上を占めるアルツハイマー病は、原因物質が20年ほどかけて脳に蓄積することがわかっています。それだけに長期間の研究が求められますが…