■プロ野球 SMBC日本シリーズ2025第1戦 ソフトバンク1-2阪神(25日 みずほPayPay)

2年ぶり3度目の日本一を目指す阪神がソフトバンクとの日本シリーズ初戦を逆転で制した。初回に先発の村上が4番・近藤に先制タイムリーを浴び先制を許すと、打線は有原の前に5回まで無得点と沈黙。それでも6回に近本、中野で無死二、三塁の好機をつくると、森下の遊ゴロ間、佐藤輝の右中間へのタイムリーツーベースで2点を奪い逆転に成功する。村上は2回以降は得点許さず7回1失点の好投で降板すると、8回は及川が2死二塁としたところで、石井が登板し火消しに成功すると、9回も石井が続投しリードを守り切った。

阪神は博多での日本シリーズは過去2度(2003年、2014年)、7試合を戦うも全敗。この白星が博多での日本シリーズ初勝利となった。

ソフトバンク先発・有原に対して、打線は5番までの上位打線は不動。6番にはレフトで島田、7番にはDHで髙寺が入った。初回は2死から3番・森下が三塁線を破るレフト線への二塁打を放つも、佐藤輝がフォークに空振り三振で好機を生かせず。

先発の村上は今季26試合に登板、東(DeNA)と並びセ最多タイ14勝(4敗)、防御率2.10。勝利.778、奪三振144のリーグ三冠。今季のソフトバンク戦は交流戦の6月20日(甲子園)で8回5安打1失点(自責1)で勝ち負けつかず。

初回、先頭の柳田に四球を出しいきなり走者を背負うも、2番・周東を二ゴロで走者が入れ替わる。続く柳町を迎えたところで、周東に二盗を決められ得点圏に走者を背負うと、2死から4番・近藤にセンター前タイムリーを浴び先制点を許す。さらに5番・栗原には初球をライト前に運ばれ一、二塁で川瀬に粘られるも三振に斬って最少失点で切り抜けた。

追う展開の打線は2回、大山が空振り三振、島田がセーフティバントを試みるも三ゴロ、髙寺が中飛であっさり三者凡退。3回は2死から近本がレフト前へ運ぶも、中野が三ゴロに倒れる。

一方の村上は2回は7番からの下位打線を三者凡退、3回は1死から周東にセンター前ヒットを浴びるも、柳町、近藤を連続見逃し三振に斬った。

だが打線は4回、森下からのクリーンナップが三者凡退に倒れ好機を作れず。5回は先頭の島田がセカンドへの内野安打で出塁し、髙寺の打席で二盗を決め、無死二塁の好機。しかし髙寺が空振り三振、坂本が遊ゴロ、小幡が中飛と一本出ず5回まで無失点に抑えられる。

村上は4回にも1死からヒットを浴びるも外角への制球も冴えて二塁は踏ませず。5回は1死から柳田にライト前ヒットを浴び、周東には10球目の直球をライトフェンス手前まで運ばれるヒヤリとした当たりも右飛で2死。柳町には四球で一、二塁となり、近藤を迎えたが直球で詰まらせ一ゴロに仕留めた。

すると6回、先頭の近本がセンター前に運び出塁し、初球で二盗を決め好機を演出。さらに中野の三塁線への絶妙なバントは切れずにオールセーフとなって無死一、三塁から、森下の打席で中野は二塁へ盗塁を決め二、三塁と好機が拡大し、森下の遊ゴロ間に近本が生還し1-1の同点に。なおも1死三塁で、佐藤輝は3ボールから右中間へのタイムリーツーベースを放ち2-1と試合をひっくり返した。

直後の6回裏、村上は栗原を中飛、川瀬を遊飛、野村を見逃し三振で三者凡退に封じる。さらに7回も続投すると、1死から9番・牧原大にレフト前ヒットを浴びたが、柳田を内角直球で詰まらせ2死、周東は二ゴロに打ち取りリードを守った。

村上は7回を投げ、115球、6安打、6奪三振、2四球、1失点の好投で降板。8回からは2番手で及川が登板すると、先頭の柳町のレフト後方への飛球を島田が背走しながら好捕し1死。だが近藤にレフトフェンス直撃の二塁打を浴びピンチを招き、栗原を空振り三振で2死としたところで石井に交代。ソフトバンクも代打・山川の勝負手を打つと四球で逆転の走者を出したが、続く野村を1球で左飛に仕留め火消しに成功。

9回も石井が続投し、2死から柳田にセンター前ヒット、周東を打撃妨害で出し一、二塁のピンチを招くも柳町を中飛に打ち取り逃げ切った。