9月21日は、世界保健機関(WHO)などが定める「世界アルツハイマーデー」です。この日を中心に病気を理解するための行事が各地で行われています。一方、認知症の患者数についての国が扱うデータは2019年度以降、更新されていないのが現状です。より実態に近いデータを集めようとする金沢大学の研究者を取材しました。

Qきょうは何月何日?
「(カレンダーを指さして)…これ」
Q.何日ですか?
「え…わからん」

日付がわからない…

きょうの日付がわからない。
64歳で若年性認知症と診断された中川秀平さん。認知症の中でも最も多いアルツハイマー病を患っています。発症当時、中川さんは石川県中能登町の町議会議員を務めていました。

Q病気に気づいたきっかけ
中川さんの妻
「会合の日付を間違えたり、うっかりして欠席になったり、電車に乗り遅れたり、人に間違った時間を伝えたりとか。おかしいな、おかしいなと思っていた」

発症を機に中川さんは議員を引退。
現在は妻の支えを受けながら暮らしますが、介護を受けるほどではなく、皿洗いも自分でこなします。しかし、病状は少しずつ進行しています。