自分で考え、行動する子どもを育むための塾が金沢市にオープンしました。授業も勉強も、強制参加のプログラムもないこの塾を手掛ける元保育園園長の女性の思いを取材しました。

緑豊かな環境が広がる金沢市の山あいの地区に今年4月、親と子が集う場所がオープンしました。子安塾です。

塾といっても授業はなく子どもたちが自由にやりたいことをして過ごす場所です。塾を立ち上げたのは改田陽子さん。改田さんは保育士歴30年という保育のプロ。子安塾の構想は改田さんが園長時代から長年、温めてきたものでした。

改田 陽子さん

子安塾を立ち上げた 改田陽子さん
「こういう場所って今あまりないじゃないですか?初めて出会った人がなにも「初めまして」も言わなくても自然に溶け込んでいくような雰囲気というのは。学校や家、習い事ではない。だからこそ、こういうことをやりたかった。」

モットーは“やりたいことをやる”

子安塾で改田さんが提供するのは、親子がそれぞれが安心して過ごせる環境のみ。子どもたちは自分が好きなことをのびのび楽しみます。“やりたいことをやる”それが、子安塾のモットーです。この土台となっているのが園長時代に取り組んだ子ども主体の保育。子ども主体の保育とは子どもが自分でやりたいことを見つけ、自ら取り組むための環境を整え育てていくことで2018年度からは国の指針でも保育所などに導入が求められています。

子安塾を立ち上げた 改田陽子さん
「こうしたらいいんじゃない?ああしたらいいんじゃない?それは違うわよとか。大人は言いたくなる。特に我が子だと。そういう所から子どもを離してあげたい。今は七夕飾りを作っているけど自分のやりたいように七夕飾りを作れる空間」