特集は女性特有の「生理」を取り上げます。

生理休暇を申請した女性従業員の割合


2020年度に生理休暇を申請し、会社などを休んだ女性の割合は「0.9%」というデータがあります。最近では国や自治体が生理を支援する取り組みを始めるなど、社会の意識が変わりオープンに語られることが多くなりましたが、この数字を見る限りはまだまだ、社会と女性の間には大きなギャップがあるようです。今、女性が抱える生理の悩みと石川県での取り組みを取材しました。

街の声は
「酷いので生理周期アプリをいれて生理の一週間前になると通知が来るのでそれを基準にして自分の体調やメンタルを整えたりしている」
「気分が落ち込む」
「僕自身は生理痛についてよくわからないので、ネットとかで調べて温かい飲み物や寄り添ってお腹さすったりしている」

女性にとって、妊娠・出産のために欠かすことのできない「生理」。およそ1か月の周期で子宮内膜が出血をともなってはがれ落ち、体の外へ排出される現象です。ただ、生理は人によって個人差があり、「生理痛」と呼ばれる下腹部・頭・腰の痛みだけにとどまらず、日中の眠気、肌荒れなど体調に変化が出ることもあります。このほかイライラ、集中力の低下といった精神的に不安定になるケースなど症状は様々です。

あおばウィメンズクリニック 日高奈津子院長
「冷えが酷かったり血液のめぐりが悪かったりすると生理痛がひどい人もいる。
あとは病的に生理痛になる原因がある人もいる。子宮内膜症や子宮筋腫であったりそういう物を持っている人は生理痛が酷いとか生理の量がすごく多いとか言われる」

あおばウィメンズクリニック 日高奈津子院長

生理中だけではなく、月経前にはじまる身体的または精神的に不快な症状、月経前症候群(PMS)も女性の日常生活に影響を及ぼします。一方で、日高院長はこのような症状は自分の身体が今どんな状況なのか知ることができる「サイン」でもあると話します。

あおばウィメンズクリニック 日高奈津子院長
「身体が整っていないとそういう所にも影響があると思う。ストレスもひとつある。ストレスフルな生活をしていると生理痛が酷かったりPMSもそう余計にひどくなるような印象」

生理休暇の申請者がいた企業・事業所の割合 2020年度・厚生労働省調べ


様々な症状が現れる生理の期間。その間、体調不良などで働くことが難しい場合に利用できるのが「生理休暇」です。1947年に労働基準法で休暇が定められましたが、厚生労働省の2020年度の調査では、生理休暇を申請した従業員がいた企業や事業所の割合は3・3%と、全くと言っていいほど浸透していない状況が続いています。