能登半島地震のあと運休が続いていた石川県の離島「舳倉島」と本土を結ぶ定期船の運航が30日、1年7か月ぶりに再開されました。
舳倉島と輪島港を片道およそ1時間半かけて結ぶ「へぐら航路」。去年元日の能登半島地震で海底が隆起したため運休が続いていましたが、30日、およそ1年7か月ぶりに運航が再開され、島民や市の職員らおよそ30人が定期船「希海」に乗り込みました。

運航する「へぐら航路」の藤田健市専務は「うれしいの一言。1日でも早く復興の担い手になれば」と話していました。

能登半島の北およそ50キロ沖合に位置する舳倉島。海士漁の拠点となっているほか、バードウォッチングの愛好家にも人気が高い島ですが、能登半島地震ではおよそ6メートルの高さまで津波が遡上しました。
島で民宿を営む大角しのぶさん。地震で建物は無事でしたが、クーラーやボイラーが故障し、営業再開の見込みは立っていません。
民宿つかさ・大角しのぶさん
「電気屋もみんな忙しいし、こっちになかなか来てくれない。私もみんなの顔が見たい。みんな(宿泊客)はどうしているかなとやっぱり思うね」
地震から1年7か月が経過した今も島の復旧はほとんど手付かずの状態で、定期航路の再開で今後復旧が進むことが期待されます。