「金沢の奥座敷・湯涌温泉」、夢二との縁
夢二は、生涯3人の女性と深いつながりを持ちます。人生で唯一、戸籍上の妻となった「岸たまき」は金沢市出身、2人目の笠井彦乃は、最愛の人と言われ、たまきとの間に生まれた次男・不二彦の療養を兼ねて、湯涌温泉へ逗留します。金沢との縁の原点です。

夢二は逗留中、彦乃と愛情を深めつつ、日々、湯涌の素朴な自然と地域に生きる人々の姿をスケッチしたと言います。

3週間と短い期間でしたが、滞在中も作品を残しています。その縁で、2000年湯涌温泉に金沢湯涌夢二館が建設されました。

最愛の人と呼ばれた彦乃は、その後結核を患い、帰らぬ人となりました。