夢二の画集「現代ではアイドルの写真集のような存在」
独特の美意識に基づいた夢二の絵は、当時の若者を中心に大変な人気を集めました。
子供向け、少女向け、大人向けの雑誌の挿絵のほか日本画、水彩画、油彩画と多彩な作品を発表しています。

上の絵は、子供向け雑誌にクリスマスの様子を描いたもの。

こちらは、当時女性向けの雑誌「婦人グラフ」の表紙。うさぎを抱く女性、さりげなく描かれたテーブルの上のコーヒーカップも目を引きます。

こちらも雑誌「女学世界」の口絵、窓辺の風景を眺める女性の後姿を描いています。
金沢湯涌夢二館 川瀬千尋学芸員
「夢二式の美人画というと今のおそらくアイドルの写真集みたいな感じで。当時の若い男性にとっては夢二式の絵が載っていたら、その雑誌を買う。当時の若い女性にとっては夢二式の絵が載っていたら、その絵の仕草を真似したいとかそんなふうになりたいっていう風に。それもやっぱり女性雑誌のグラビア写真みたいな感じで、何か憧れの存在と思われていたようです。」