金箔アクセサリーはヨーロッパ伝統文化から

デザイナーの木和田里美さんが金箔ジュエリーを手掛けるきっかけは、ヨーロッパ発祥の伝統技法「タティングレース」との出会いでした。
「タティングレース」は絹糸で編むレースで糸の結び目の並べ方で模様を生み出します。

このレースを使えば、金属アレルギーの人も安心なアクセサリーが作れると考えた木和田さん、試行錯誤の末、たどり着いた材料が金沢の伝統工芸「金箔」でした。

金箔が変色せず、はがれにくい技法を生み出して、特許を取得します。
金箔の厚みはおよそ1万分の1ミリ。

何枚も貼り重ねることで光沢がさらに増します。
その工程で出てくるのが金箔の端材です。

デザイナー木和田さん
「端材をもったいないので使っていこうということから生まれてきた商品になります。」

兵藤アナウンサー
「もったいないというところから始まったこの美しいブローチ。もう金箔の端材から出来ているとは思えないほど美しいブローチですね。」

作り方を見せてもらいました。

のりを張ったレースに金箔の端材を丁寧に貼り付けていきます。

デザイナー木和田さん
「網目に入るように仕上げていくには1回2回と手間をかけて仕上げていっています。どうしてもイメージ的にこの辺光らせたいなといったら端材を足したりしてポイントを付けていって。」

製造過程でさらに金箔の端材が出てきます。
こちらも再利用します。

デザイナー木和田さん
「端材の端材が出てきますのでそれをまたもう一回使うという。なので本当に無駄なく使っていけるかと思います。」

金箔の端材を活用したこのブローチは今年度、グッド石川ブランド製品にも認定されました。


共に開発に携わったのはプロデューサーの加茂谷慎治さんです。

開発プロデューサー 加茂谷慎治さん
「今SDGsが叫ばれている中でいかに無駄なく、だけどデザインを落とさずに商品を作り上げていくかということをデザイナーとともに考えました。端材を貼り込んでいくには新しい貼り方を工夫しました。金箔を粉になった状態のものを練り込んでいくような手法を新たに開発しました。」

奥行き感があっておしゃれに見えるようにと、裏側はあえて金箔を施していません。

兵藤アナウンサー
「私も付けてみました。一気に華やかになります。本当にこのコーディネートの主役になります。」

とても軽くて、洋服にフィットしました。
小ぶりのブローチはペンダントにも。