アメリカの8月の雇用統計は就業者数の伸びが事前の市場の予想を大きく下回り、労働市場の減速を鮮明に示す結果となりました。

アメリカ労働省が5日に発表した8月の雇用統計では、景気の動向を敏感に反映する「非農業部門の就業者数」が前の月に比べ2万2000人の増加となり、7万5000人程度の増加を見込んでいた市場の予想を大幅に下回りました。

さらに、6月の就業者数が1万3000人の減少へと下方修正され、新型コロナの影響を受けた2020年以来の減少となりました。

「トランプ関税」の影響などにより、労働市場が減速していることが鮮明に示された結果で、市場ではFRB=連邦準備制度理事会が今月、6会合ぶりの利下げに踏み切るとの見方がさらに強まっています。