父の転勤で母が精神疾患に 家事と妹の世話は「淡々と粛々と」

徳井さんは、子どものころ千葉県の団地で両親と妹の4人で暮らしていました。そんな中、小学6年生のとき、父親が神戸に転勤になったことをきっかけに家族の歯車が大きく狂いだします。

母親が精神疾患になり、部屋に引きこもってしまったのです。

そこからは、食事を作るなどの家事をはじめ、当時小学1年生だった妹の世話も徳井さんがしてきました。

徳井健太さん「母親が何もしなかったから、僕が料理できたし、炊事洗濯できたし、妹より年上だから妹の面倒を見ていただけなので。別につらいという気持ちもないし、大変だったわけでもないし、できることをただ淡々と粛々とやっていたというだけなので」

徳井さんは中学2年生のとき、両親のふるさとの北海道に引っ越し、再び家族4人で暮らすことになりましたが、母親の状況がよくなることはありませんでした。

仕事に追われていた父親に頼ることもなく、徳井さんは高校を卒業するまで家事と妹の面倒をみる生活を続けました。中学や高校は、午後から授業に出るという生活が当たり前のように続いていました。