捏造された捜査「信号検査」
次に犯人が持ち出したのは「信号検査」と「金融リストの作成」という言葉でした。
犯人は、スマートフォンの通信記録を調べることが「身の潔白」を証明する唯一の手段であると強調します。
プロの警察官を相手に、堂々と架空の捜査を説明するこの図太さは、彼らがいかに徹底したマニュアル教育を受けているかを物語っています。
Aさんはあえて「なるほど」と相槌を打ち、犯人の出方を探ります。
犯:まずですね、先日お話ししたとおり、○○さんの名義で作られている銀行口座がこの事件の中で実際使用されているということから、○○さんに2つほど、捜査を行います。1つ目は「信号検査」という検査。これが犯行グループと○○さんのお使いの携帯電話の間に、過去に通信記録などがあるかどうか、メッセージ、電話、メール、アプリなどを使ってのやりとりをした記録があるかどうかを調べるために行います
A:なるほど、もう1つはなんなんですか
犯:もう1つは「金融リスト」を作成しまして、○○さん名義の銀行口座に犯行グループなどから不正なお金が流入していないか、お調べするために作業を行います
A:「スマホの信号検査」と「金融リストの作成」という、2つのことをしなければならないんですか
犯:そうです、そのとおりです













