大石さんが父の遺書や手紙などの遺品を受け継いだのは、21歳の時でした。

今でこそ、高知県遺族会の会長を務める大石会長ですが、当時は父の遺品を見てもあまり「戦争」を意識しなかったといいます。

◆高知県遺族会 大石綏子 会長
「その時は『悲しい』とか、そういう思いはしたと思いますけど、手紙とか遺書はタンスの中にしまい込んで、それっきりだったんです。毎日の生活とか子育てで、いつも頭には無かったですね」

◆高知県遺族会 大石綏子 会長
「でも、今は本当に年を取るごとに、戦死した父のことが頭の中でいっぱいに...だからこそ、こうして『遺族会で何か私にできることがあれば』とやらせていただいています」

大石さんは2015年に高知県遺族会の会長に就任し、自身が参加した慰霊巡拝や遺骨収集について講演を行うなど、精力的に戦争体験の継承に取り組んでいます。

しかし、時の経過とともに課題となっているのが、会員の高齢化です。