震災から14年「防災は日常から始まる」

東日本大震災から14年。南海トラフ地震の発生確率も、今後30年以内で「80%程度」に引き上げられた。

黒潮町の「防災スペシャリスト」友永さんが、いま考える防災とは。

■友永公生さん
「防災というと特別なイメージがありますが、防災すなわち日常そのものだと思っています。日常をいかに健全に健康にしておくか。それは体の健康というだけではなくて、地域社会が健全であること。基礎体力が弱かったり持病があったりすると、大きな病気にかかったとき致命傷になりうる。それと同じで地域社会も人間関係も日常を大事にすることが、防災を考える上で一番重要だと思います」

黒潮町缶詰製作所は、東日本大震災発生の日に合わせて3月11日に設立され、2025年で11年を迎える。被災者の気持ちに寄り添った缶詰づくりと、日常で楽しめるクオリティを追い求めたことで、売り上げは創業当時の7倍、1億円に達するまでに成長した。

一つ一つの缶詰に「34m」が刻まれている

直径7.4センチの缶詰には、「津波に負けない」「日常的に食べて備える」「誰一人取りこぼさない」そんな友永さんの思いがぎゅっと詰まっている。

防災は日常から始まる。