「私たちの町には美術館がありません。美しい砂浜が美術館です。」

美しい海岸線が続く黒潮町

約35キロにわたって美しい海岸線が続く高知県西部の黒潮町。

そんな海のまち・黒潮町は、今や「防災のまち」として知られている。2012年、南海トラフ巨大地震発生時に予想される津波が「34.4m」と発表されてから、町をあげて取り組んできた防災対策や、日本最大の津波予想を逆手にとった防災産業が実を結ぶ。

その裏には、「まちの防災スペシャリスト」と呼ばれる男性の存在があった。

友永公生さん、53歳。町が出資して立ち上げた缶詰製作所を、他にはないアイデアと戦略で軌道に乗せた功労者だ。

黒潮町缶詰製作所、初のご飯缶詰「鰹と海鮮たっぷりの土佐流・玄米パエリア」

そんな彼の原点は、東日本大震災の被災地での経験。震災から14年、友永さんが改めて防災への思い、そして缶詰に込めた思いを語った。