一夜明け、先に高知入りしたメンバーと避難訓練を行い、避難経路、所要時間、ハザードマップなどを確認した「一期一笑」。それでも、メンバーの心の中には"一抹の不安”があったといいます。
■「中央大学 一期一笑」 小田彩亜矢さん
「もちろん怖いですし、避難所とかもしっかり調べて、それでもやっぱり不十分だと思うんですけど『行くしかない』というか、親にすごく心配されたり止められたりして来られない子も、もちろんいたんですけど、それでも高知県が開催を決めてくれたので『行こう』と」
■「中央大学 一期一笑」宇田川勇哉さん
「やっぱり『行くのは怖いな』というのが第一印象で…。でも、今まで2か月、必死に練習してきたのもあって、『どっちを取るか』っていうことだった」
不安を抱えながらも、よさこいを全力で楽しもうと本番に臨んだ「一期一笑」。全員が揃い、踊りを披露することはできなかったもの、東京に残されたメンバーの“思い”は、しっかりと受け継がれていました。

こちらは、踊り子たちが使用する「鳴子」。上側の部分に持ち主の名前が書かれているのがわかります。今回、出場できなかったメンバーの名前です。

東京に残った学生たちも、"メッセージ動画”で、高知で踊りを披露するメンバーにエールを送りました。
■「中央大学 一期一笑」 小田彩亜矢さん
「毎日やり取りしながら、応援ムービーとかも撮ってくれて、毎日連絡をとって…。悲しいですけど、そうしてやっています」
チームの中核を担う3年生は、新型コロナで青春の貴重な時間を奪われた世代。チーム代表の山下葵さんは、"どうすることもできない状況"に、悔しさを感じたといいます。

■「中央大学 一期一笑」代表 山下葵さん
「毎年、1年生の時は『コロナで行けるかどうかわからない』、2年生の時は『台風がちょうど重なって中止になるかもしれない』、3年生の時は『地震』ということで…。現実を受け止めることが難しかったり、『なんで今なの…』という、悔しい思いでいっぱいでした」