2021年1月29日 NスタえひめOA

当時、梅本さんは26歳の青年監督。川之石が勝ち進むごとに、報道陣からはその采配や指導方法などについて様々な質問を受けたという。そして決勝の舞台にチームを導いた梅本さん。ところが…

「怖くなりましてね・・・」 
(怖い?)
「実は私の専門は『剣道』なんですよ」
(へっ?)
「当時、川之石に来たら『野球部の監督をやってくれ』と言われたんですよ」
(野球経験は?)
「ありませんよ(笑)。実はあの夏で監督を辞めるつもりだったんですよ。でもせめて最後ぐらい1回は勝ちたいなと思っていて...」

実は川之石はその前年の夏まで、7年連続初戦敗退―

「ですから1回戦で勝利した時点で、もう私は満足して、2回戦からは『負けてもいいから思いっきりやってこい』と」
(ベンチのムードは?)
「それはもう選手達は楽しそうにやってましたよ。負けていいって監督が言ってるんですから(笑)」

プレッシャー「ゼロ」。そんなリラックスムードの中、川之石ナインは伸び伸びプレーすると、準決勝までの5試合で33得点と打線爆発。あれよあれよという間に決勝戦に駒を進めた。

ところがここで突如、我に返った梅本さん。
「怖くなりましてね…。次勝ったら『甲子園』と考えたら。そんなこと全く考えてませんでしたから」