愛媛県新居浜市の保育園で´23年5月、当時生後8か月だった男の子が給食のリンゴを喉に詰まらせ、意識不明となった事故から2年が経ちました。
今も24時間体制で看護を続ける家族の今と、子どもの命を預かる保育の現場を取材しました【本記事は前編・後編のうち前編】。
「顔面蒼白で横たわっていた」生のリンゴを詰まらせ、生後8か月で意識不明に…
田村康至(たむら こうし)くん(2 ※取材当時)。

人工呼吸器を装着し、鼻のチューブから栄養を送って命をつないでいます。
母・早希さん
「入院しているよりも自分での呼吸が増えた感じがする。でも、生きていくうえで有効な(呼吸の)回数や量を取り入れることができないから、呼吸器は今はまだ絶対外せない」
康至(こうし)くんの生活が一変したのは´23年5月、生後8か月のときでした。
入園して5日目の新居浜上部(じょうぶ)のぞみ保育園で、康至くんは給食で提供された生のリンゴを喉に詰まらせ、40分以上の心肺停止状態に。

そして今現在も、意識は戻らないままです。
父・敦さん
「(事故直後、病院で)顔面蒼白になっていた康至が横たわっていて、その時には呼吸管理もしていたので。『どうしたらこうなったのかな』というところからのスタート」