これまで集落の関係者が持ち回りで畑の見回りをしていた阿賀町の船戸集落では、波多野さんの指導で畑全体を電気柵で囲った結果、被害が年間で130万円ほど減ったということです。
【船戸集落 伊藤昭一さん】
「電気柵の効果っていうのはあります。楽になくなったというかね、見回りとかしなくていいから」

波多野さんが阿賀町に来た2014年当時に、年間約400万円だったサルによる農業被害額が2021年には370万円になるなど、少しずつ成果が見え始めています。
波多野さんは去年、農林水産省から表彰を受けました。

サル対策を続け、GPSを使った効率的な追い払いや地域住民らへの指導が評価されました。
【波多野健治さん】
「小さい畑でも、やっぱりそういうのを楽しみにしているおじいちゃん・おばあちゃんの“心の被害”というのを一番守ってあげなくちゃいけないって、阿賀町に来て思いましたね」
行政と住民と波多野さんが一つになって行われる、阿賀町での取り組み。
同じ課題に悩む他の自治体にも広がるかもしれません。
