学校に行けなくなった子どもたちが通うフリースクールの2人の生徒が新潟県長岡市に1日限定のカフェをオープンさせました。
「大好きな紅茶で多くの人にリラックスしてもらいたい」そんな思いが詰まったおいしくて優しいカフェです。

長岡市の千秋が原ふるさとの森に14日オープンした1日限定のカフェ。
提供されていたのは見た目も爽やかなソーダ入りのフルーツティーです。

【飲んだ人は】「いろいろな果物が入っているけど、ごちゃごちゃしていなくて紅茶と一つになっている感じがすごくおいしい」

このティーソーダを考えたのは新潟市西区のフリースクール『ロビオキ』に通う2人の生徒です。

「すみません、お待たせしました」

中学3年生のりゅうさんと、高校2年生のゆっきーさん。このカフェは紅茶が大好きな2人の思いから実現しました。

本番まで2週間を切ったこの日、2人は会場の下見に訪れていました。
自分たちで意見を出し合い、当日のイメージを膨らませます。

【ゆっきーさん】「出すとき手渡しかトレーに入れて出すかどっちがいいかな」

【りゅうさん】「みんながゆっくり、ほっとリラックスするようなカフェにしたい」

『ロビオキ』に戻りキッチンに立った2人。カフェで提供するティーソーダの試作です。

りゅうさんは『ロビオキ』で紅茶の魅力に出会いました。

【りゅうさん】「ゆっきーさんが1人で(紅茶を)作っていてそれが『みんなの分を作って大変そうだな』と思って手伝うようになったのがきっかけ」「飲むのも好きだけど入れるのも好きで、入れると自然に落ち着いて飲むとさらに落ち着く」

紅茶の味と香りに惹きこまれた2人は「お茶部」を結成。日々、おいしい紅茶を研究してきました。

りゅうさんには中学1年生の夏ごろから、学校へ行けなくなったつらい時期がありました。

【りゅうさん】「僕は結構なんでもかんでも完璧にやりたいっていう気持ちは今でもある、それをセーブしながら生きているけど、その時はセーブすることができなくて、勉強をやりまくるいっぱいやってしまって頭がパンクして動けなくなった」

家の外にも出られない日々がしばらく続きましたが、1年前に両親の勧めで『ロビオキ』に通い始めました。

【りゅうさん】「自分と年齢の近い子たちとの関りもあって、かなり安定した気持ちになってこのようなカフェとかの楽しみも増えた」

そんなりゅうさんの変化に『ロビオキ』の代表・野口さんも驚いたといいます。

【野口代表】「今までは『うまくいかないからもう駄目だ』って次がなかった」
「今は『うまくいかなかったのはなぜなんだろう』『次はどうしたらいいんだろう』って次の一歩を踏み出せるという時点で大きな違いがあるかなと」

【野口代表】「僕に何かしろと言われたわけではなくて、自分たちがやりたいことからスタートしているので本当によく調べているし本当によくいろいろなことを研究して『あれやってみたい』『これやってみたい』って言ってくれるので、そういう意味で好きからスタートしているのは強いなと思ってみている」