モノの支援ではなく“技術力”を支援

【アジアクラフトリンク 斎藤秀一理事長】「スプーンを作ったやつですが、これ全部ミャンマーの木です」

使っているのは、「マレーカリン」や「ビルマツゲ」と呼ばれる現地の木材です。

堅く丈夫なのが特徴で、箸やフォークといった、先端が細く、薄くなったとしても簡単に折れたり欠けたりはしないといいます。その代わり、木材を乾燥させる工程が非常に難しいそうです。

【アジアクラフトリンク 斎藤秀一理事長】「乾燥工程で曲がりが出るとか、ヒビが入っちゃうとか、よく出ると。日本の数千万(円)の機械を持っていけば、スイッチをポンと押せば、きれいに乾燥してくれるが、それでは意味がない」

モットーにしているのは「一生残る、技術力という支援」。物資や金銭による支援ではなく、自立を促す支援を考えています。

斎藤さんは高価な機械を使わずに乾燥させる方法を、現地の人々と一緒に試行錯誤し、かつお節の作り方を参考にボイルとスモークによる独自の乾燥法にたどり着きました。

【アジアクラフトリンク 斎藤秀一理事長】「乾燥させるというやつ(工程)でも、実は私も8年かかりました。現地に合う方法見つけて、成功させるまでに」

8年の年月をかけて完成させた製品。クオリティーの高さがあるからこそ製品としての価値を認めてもらえるそうです。

【アジアクラフトリンク 斎藤秀一理事長】「完全に乾燥をさせることによって、あとは手作りで細いものができる。ここまで仕上げると、結果としては、日本の専門家の方々も感心するレベルの製品ができあがる」