サッカー・ワールドカップで日本代表は決勝トーナメントで惜しくも敗れましたが、グループリーグではドイツ、スペインに勝利し『新しい景色』を見せてくれました。


2002年大会時にクロアチアのキャンプ地になった新潟県十日町市に設けられたパブリックビューイング会場では、クロアチアカラーでの応援も目立ち、両国に惜しみない声援が送られました。『十日町市ならではの景色』です。


午前0時に始まった「日本対クロアチア戦」。
十日町市のパブリックビューイング会場ではサムライブルーのユニフォームと同じくらい、紅白チェック柄のクロアチアのユニフォームが目立ちます。

中にはクロアチア・日本・ブラジルと重ね着した『ユニフォーム三段構え!』の熱いサポーターも。


【長岡市から応援】
「ここで勝てば次戦で、ブラジルとこのワールドカップのベスト8で戦えるなんて、夢のまた夢じゃないですか!ぜひ実現してほしいなと思って。日本勝利は間違いないでしょう。僕“トンカツ”食べてきました!」


2002年の日韓ワールドカップでクロアチア代表のキャンプ地となって以来20年、十日町市はクロアチアと友好を深めてきました。


【記者リポート】
「十日町とクロアチアの深い絆、それを象徴するのがこちら。右半分がクロアチア、左半分が日本のユニフォームになっています。『どっちも勝って欲しい!』という気持ちを込めて、手作りしたそうです」


この日の十日町市民の思いは複雑でした。


【十日町市民】
「持参したタオルの、こっち側には“イデモ フルバツカ=行くぞクロアチア”と書いてあるけど、こっちの面は自作でサムライブルー!」


試合は、前半43分に前田大然選手のゴールで日本が先制し、そのまま後半へ折り返しました。


【十日町市民】
「いや~もうね!本当に心中穏やかじゃないですよ」
「もう本当に複雑!拍手したいところはあるんだけど…」

しかし後半10分、クロアチアがペリシッチ選手のゴールで同点に追いつきます。
パブリックビューイング会場には、ため息も、歓声も―。


【クロアチアのタオルを掲げて…】
「イデモ フルバツカ(行くぞ!クロアチア)」

そして試合は延長戦でも決着がつかず、最後のPK戦で勝利の女神がほほ笑んだのは…、十日町市の“遠い親戚”・クロアチアでした。


勝負を見届けた会場内ではため息が漏れ、拍手も沸き起こりました。


【十日町市民】
「両チームに拍手です。感動をありがとう!」
「日本のベスト8進出は、きっと神様が『まだちょっと早いんじゃない』と言っているんじゃないですか?『ブラボー!』って言いたかったけどね…」