『東京2025世界陸上』いよいよ13日から

大会初日には、女子円盤投げの日本記録保持者・新潟アルビレックスランニングクラブの郡菜々佳選手が登場します。2019年のドーハ大会以来6年ぶり2度目となる世界陸上の舞台です。

【サトウ食品新潟アルビRC郡菜々佳選手】
「今ある力を全て発揮するということが、私の一番の目標になります。その先に決勝進出というかたちがあれば、一番最高の形かなと思う」

ところでみなさん、『円盤投げ』ってどんな競技かご存じですか?

円盤投げで日本選手権を4度制したほどの超エキスパートでもある、新潟市出身の新潟医療福祉大学陸上競技部・小林志郎監督(43歳)にお話をうかがいました。

「集中をすることと、脱力すること」
「自分をコントロールしつつ、出し切らなきゃいけない。そこが難しさでもあり、魅力です」

腕を伸ばしながら体を回転させ、円盤を投げるのですが、このとき脚を一度サークルから出るほどの勢いをつけて回転させ、下半身の動きを上半身へと連動させることが重要とのこと。体中のバランスが大切です。

実際に体験してみると…、
「腕を伸ばしたまま投げるっていう“理屈”はわかるんですけど、伸ばした腕にも、手のひらにも負荷が掛かっているんで、1回で結構な体力を消費しますね」

【新潟医療福祉大学 陸上競技部 小林志郎監督】
「腕の力を抜いた状態で、1回転半のターン動作を…」
「下半身からの力をうまく最後、円盤に伝える…」

腕力で力いっぱい!…ではなく、「脱力」からの「一瞬の力」です。

女子は重さ1kgの円盤を投げるそうですが、サトウ食品新潟アルビRCの郡菜々佳選手は60.72mの日本記録保持者。現在順調に調整を進めているという郡選手は、円盤投げの“魅力”についてはこう話していました。

「きれいな回転をして円盤にも回転を与えながら、遠くまで投げる ―。シンプルなんですけど、そこが魅力だなと自分は思っています」

円盤投げを観戦する機会は少ないと思います。
「指先も含めて力を抜いて、最後投げる時に効率良く力を入れる…」
そんな目線で応援すると、選手の投てきの瞬間に思わず皆さんも力んじゃうかもしれません。

女子円盤投げの予選は、『東京2025世界陸上競技選手権大会』初日の13日。
郡菜々佳選手は、「決勝進出のため、自分の自己ベスト以上を目指していきたい」と話しています。