ここから1時間半ほど登ると、火打山の山頂。妙高山とあわせ、一泊して百名山を2つ狙う登山者も多いんです。私たちももう少しだけ登り、人気の絶景スポットを目指します。

池塘の周りで揺れているのはワタスゲです。

「最高ですね。ワタスゲの楽園」

登山ガイド 菅野由起子さん
「暑い時期に綿毛になる。湿原に風がそよぎ、揺れる姿は夏の暑さを忘れさせてくれる」

富士見平から妙高山方面へ、黒沢池湿原の中を長い木道が続きます。
ここは4月でも6m近く雪が残る豪雪地帯。短い夏、高山植物たちが一斉に花を咲かせます。

湿原の先に、今夜泊まる黒沢池ヒュッテが見えて来ました。
ドーム型の青い屋根が特徴的な3階建てのヒュッテ。1階は食堂、2階、3階が客室になっています。このヒュッテを50年以上にわたり守ってきたのが、2年前に亡くなった植木毅さんです。