46年、探し続ける母の面影

曽我さんとミヨシさんが拉致されたあの日から、8月で46年。

「母と同じくらいの年齢の方とかも近所にたくさんいたりして、『ああ92歳か、ああ、このおばあちゃんも92歳だ』って。母もこのくらいの年だから、こんな感じなのかなって… 実際に姿を見ることができないので、想像することしかできないですけど…」

曽我さんは今年度から、佐渡市役所の拉致被害者対策係で仕事を始めました。
全国各地で講演や署名活動に取り組みながら、報道機関の対面での個別取材にも精力的に応じることを決めました。

「被害者のご家族の方が今、横田早紀江さんにすれば88歳、有本明弘さんで言えばもう96歳という本当にご高齢になられまして、必ず元気なうちに娘さんたちにお会いしていただきたいという気持ちが、ますます大きくなりまして…」

政府は全力で北朝鮮と交渉を

曽我さんは政府に対し、一日も早い解決に向け北朝鮮との交渉を求めています。
訴えているのは、『もう猶予がない』という切迫した気持ちです。

「こちらで被害者のことを待っているご家族もそうですし、北朝鮮で、いつ迎えにきてくれるのかなって、日本にいつ帰れるのかなって待っている被害者の方もそうですし、日に日に年老いていってしまうので。そうなれば体のことも心配ですし、本当に『時間がない』というのをこれまで以上に叫び続けたいと思っています」