新潟県の県北地域に記録的な大雨による被害をもたらした原因は、連続して同じ地域に雨雲が連続してかかる線状降水帯です。専門家は過去の経験に頼らずに行動すべきだと話します。
【新潟大学 本田明治教授】「起こるべくして起きたというか、新潟でも特別警報クラスの大雨はいつ起きてもおかしくないと思っていたので」

こう話すのは気象に詳しい新潟大学の本田明治教授です。
こちらは4日未明からの雨雲レーダーの映像です。1時間に50ミリや80ミリの雨をもたらす雨雲が同じ場所に連続してかかっているのが分かります。線状降水帯です。

【新潟大 学本田明治教授】「線状降水帯の場合にはそこをきっかけに、あの周りで本来振るべきものが全部集まってきてしまうということで、一か所にあるエリアに降水が集中してしまうというところが怖いところ」
関川村で観測された1時間に149ミリの猛烈な雨。観測史上最大です。これまでの最大記録の2倍となる経験したことのない大雨で、全国でも過去6番目の雨量となります。

149ミリの猛烈な雨とは…
つくば市の防災科学技術研究所で1時間に187ミリの猛烈な雨を再現した様子です。

圧迫感のある降り方で気象庁は傘はまったく役に立たず、車の運転は危険だとしています。
本田教授によりますと今の時期は、梅雨前線に相当する北の寒気と南の方の暖気が、水蒸気量の差が大きい状態で発生するため、極端な大雨になりやすいそうです。本田教授は「過去の経験に捉われないことが重要」と話します。
【新潟大学 本田明治教授】「この地域はこれまでこんな大雨は降ったことがないというような過去のこれまでの経験が通用しない雨の降り方というのが現実にも起きているし、なので過去の経験に頼らないことが重要」