ここからは新しさと共にどこか懐かしさも感じた小学生にきいた都市伝説や怖い話を紹介します。
⑤トイレの太郎くん・青坊主・進化する花子さん
学校の3階にある女子トイレ。個室の前で3回回り、ドアを軽く3回ノックする。その後「花子さん遊びましょう」と言う。この手順を手前の個室から奥の個室まで3回繰り返すと、3番目の個室から「はい」と返事が返ってくる…。
トイレにまつわる怖い話や幽霊と言えば、やはり「花子さん」。その知名度は今でも絶大で、今回取材した小学生たち約20人も全員が知っていました。しかし、現代の小学生たちが知っていたのは進化を遂げた「花子さん」と、そこから派生したかのような新たな怖い話・幽霊の話でした。
まず「花子さん」について。花子さんはトイレにのみ現れるという認識でしたが、現在の花子さんはプールにも現れるようです。プールの花子さんは、学校のプールの特定のレーンに現れると言われており、その水中でプールの花子さんを見た人は花子さんに足を引っ張られ溺れさせられるという。また、トイレの花子さんについても進化が見られました。花子さんに会うための手順をしても返事もしないときは後日、個室にいるときに後ろに突然現れて首を絞めようとするのだという。また、花子さんの撃退方法として100点満点のテストや赤と青の物のほか、ドリル帳を見せれば撃退できるようです。

また、花子さんのボーイフレンドとして多くの児童が知っていたのが「トイレの太郎くん」だ。男子トイレの3番目の個室の敷居の上からじっとこちらを覗くような形で現れるという太郎くん。トイレを出る際に目の前に立ち塞がり「遊ぼう」と言ってくるのだという。これに恐怖して逃げようとすれば後ろから捕まえようと追ってきて、異世界へと連れていかれるようです。太郎くんの撃退方法は、「遊ぼう」と誘われた際にこちらから太郎くんに向かっていき追いかければそのまま怖がって逃げていくという。

トイレの花子さんと太郎くんはトイレの個室などに現れるが、トイレの中から現れる存在も確認できました。それが「青坊主」。男子トイレに現れる首だけの幽霊で、和式トイレの中から顔を出して不気味に「にたー」と笑い脅かすだけの存在なのだそう。坊主頭の男の子で、その顔は真っ青だという。
⑥アクロバティックサラサラ

耳元まで裂けた口に赤い帽子・服・靴をまとった髪の長い長身の女性「アクロバティックサラサラ」。比較的多くの児童に知られていたこの「アクロバティックサラサラ」はとにかく男好きで男性のみをターゲットにするのだという。目を付けた男性のバックなどに、その人の身に覚えのない口紅や化粧品を入れることで狙いを定めると、後日、ターゲットが帰っている最中に追いかけてくるようです。その追いかける様子が特徴的で、車の上や家の屋根を飛び回るなど、まさに「アクロバティック」で不気味な動きで追いかけてくるとのこと。
助かる方法はただ1つでアクロバティックサラサラの死角に入り、逃げ切ることだけだというが、アクロバティックサラサラは首元にも目があり、逃げ切るのは至難の業だという。また、なんとか逃げ切ったとしても再度会ってしまった場合には呪われてしまいケガや事故にあってしまうようで、絶対に会いたくない存在だと多くの小学生たちが話しながら恐怖していました。
⑦サンゴちゃん

小学校の3階よりも上に存在する屋上、それも“立ち入り禁止”となっている屋上にいるとされるのが最後にご紹介する「サンゴちゃん」です。見た目は普通の小さな女の子だというサンゴちゃん。誰もいないはずの屋上の扉をたたいたりして物音を出したり、その扉の近くに置かれていた物を動かすなどして脅かすことがある幽霊とのこと。これだけをきけば可愛らしい幽霊だと思いますが、1人で会いに行くことはとても危険だといいます。
それはサンゴちゃんが全ての生き物を恨んでいるため。サンゴちゃんは生前、ひどいいじめを受けていたことから人間や他の動物までも全てを恨んでいるらしく、友人や先生に何も言わずに1人で屋上に会いに行くと、その恨みを買い、跡形もなく食べられ行方不明になってしまうのだという。
「サンゴちゃん」は取材のなかで初めて聞いた話で、とても印象が強かったためご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?小学生にきいた怖い話。連日の厳しい暑さを少しでも忘れさせ、気分だけでも涼しくできたのであれば幸いです!