これまで冬場には姿を見せなかったクマの出没が相次いでいます。青森県八戸市ではこの4日間で目撃情報が11件に上っていて、一部の小中学校で登校制限などの措置が取られ警戒が続いています。

大きな体で横たわっているのは捕獲されたツキノワグマです。十和田市で目撃されていた体長1.4メートルほどのオスの成獣です。

冬眠しているはずのクマの出没が相次ぎ、八戸市では3日も4日連続で目撃情報が寄せられました。

※今野七海記者
「八戸市の県道沿いではきょうもこちらの県道沿いでクマの目撃情報が寄せられています」。

目撃されたのは午後1時前、尻内町中土地区で、警察によりますと、この5時間前にも姿が確認されています。

1月31日にことし初めて目撃情報が寄せられて以降、クマの目撃が続いています。

今月1日にかけて河原木や日計周辺で7件、2日は市川町周辺で2件、3日は尻内町周辺で2件となっています。

同一の個体かはわかりませんが、目撃されたクマの体長はいずれも1メートルほどだということです。

この事態を受けて目撃された現場周辺の5つの小中学校では、保護者に対して児童・生徒の登下校時の車での送迎協力を求めていて、難しい場合は欠席としない扱いとしました。

北稜中学校では全校生徒の1割あまりがこの措置の対象となりました。

※北稜中学校・梅村光江校長
「子どもたちが学校の登下校中にもし何かあったら、というのがいちばん心配。まずは早くクマが山に行ってくれるか、危害が加わるようであれば捕獲していただくとか早く進んでもらえれれば」。

小学生の下校に付き添う保護者も心配な日々が続きます。

※保護者
「ごみ捨てに行くときちょっと怖いと思う早く山に戻ってくれれば」
「テレビで流れているクマが通っている場面を見るとやっぱりちょっと怖い」
Q不安は?
「しばらくクマが見つからないと送り迎えがあるのでその点ですね」

3日の目撃を受け登下校時の保護者同伴を呼び掛ける学校は9校に広がりました。

警察や市はパトロールを強化するとともに目撃した場合は刺激せず、安全を確保した上で、情報提供してほしいと呼び掛けています。