「防空壕は、結果的には市民を守れなかった」

金澤時信さん(91)
「(焼夷弾が)自宅敷地だけでも十何発あった。『(火を)バケツで消せ』と言っていたが、バケツで消せるものではないと、その時分かりました」
市街地の約9割が焼失し、犠牲者は1018人にのぼった「青森空襲」。

警察の調べでは、防空壕で命を落とした人は613人で、死亡した場所が分かった人の約8割にあたります。
金澤時信さん(91)
「防空壕に入ると大丈夫だと思わされた。あるいは自分で思った。防空壕は、結果的には市民を守れなかった」

当時の政府が推奨した「防空壕」。街を焼き尽くす「無差別爆撃」には大きな効力はなく、命を守るための場所にはなりませんでした。

青森空襲のあと、当時の知事が発表した報告には「空襲の時防空壕に避難すれば無事という観念は危険」と明記されていたそうです。教訓を学び、戦争をくり返さないようにすることしかありません。