青森県の歴史を紹介するシリーズ、ふるさと歴史館。今回は志功が心から愛したねぶたとねぷたです。作品の題材にも多く取り上げるなか、晩年にはある特別な作品の制作を構想していました。

※棟方志功(1974(昭和49)年6月9日)「いいですよ、ねぶた。ねぶたはとても華やかで、騒がしくて、僕みたいで。それから賑やかで、なんとも言えない」

板画家・棟方志功にとって、ふるさとの夏祭りにとどまらない存在だったのが青森ねぶた祭です。こんな言葉を残しています。

「ネプタが津軽そのものの姿である」

※棟方志功(1971(昭和46)年7月28日)「人間の持っている喜びとか、悲しみとか、驚き。そういうものの極致から出たものこそ、本当の重要なもの。ねぶた正面がおどろに向いた時よりも、むしろ、ねぶたが帰っていく後ろ姿のなんとも言えない寂滅の世界。ああいうことが私の仕事の根源になっているのではないか」

志功は青森ねぶたを題材にした作品も数多く残していて、こちらでは、妻のチヤとともに金魚ねぶたに扮し登場しています。