クマによる食害を受けていた青森市の農園で「ツキノワグマ」が捕獲されました。青森テレビが、その現場の取材中、農園には別のクマが現れ、猟友会などが対応にあたる緊迫した現場の一部始終を撮影しました。

呼吸を荒くしながら「わな」の中で暴れるクマ。
19日朝、青森市小館の農園で「わな」にかかったクマを従業員が発見しました。

捕獲されたのは体長1.3mのメスのクマです。

青森テレビが現場で取材を進めていると…。
「クマいる!」「子グマいた!」

記者たちの目の前に別のクマが現れました。捕獲されたクマよりも一回り小さなサイズで、猟友会によりますと子グマの可能性があるということです。

鳴海秀都 記者
「捕獲されたクマの様子を見に来たのでしょうか、再びクマが姿を現しました」

取材当日の早朝には、農園に設置された定点カメラの映像に、閉じた「わな」の周辺を動き回る子グマが映っていました。

農園を管理する林健司さんによりますと、日中にクマが出没するのはこれまでで初めてだといい、クマはこちらを警戒する様子で辺りを歩き回り、猟友会によって追い払われました。

青森はやし農園 林健司さん
「何頭いるかわからない。相当数いるので、まだ油断できないですね」

実際に20日未明にも、設置し直した「わな」の近くに3頭のクマの姿が新たに映し出されました。

この農園では、夜を中心に頻繁にクマが現れていて、9月中旬から収穫前のクリを食べられる被害が相次いでいて、収穫量は例年から半減していました。

県内では2025年、過去最多2000件を超えるクマの出没情報が寄せられ、クリ拾い中などに起きた人的被害は8件に上っています。