「ダム」のトリセツ!!機能は6つ・構造は環境により“タイプ”が変わる?

訪れたのは西目屋村にある「津軽ダム」です。岩木川の上流部に位置し、運用開始から今年で8年目を迎えました。国土交通省東北地方整備局によって管理されています。

ダム湖の名前は「津軽白神湖」です。

国土交通省 東北地方整備局
岩木川ダム統合管理事務所 後藤晃史 さん
「ダムの構造は、大きく分けて、『コンクリートダム』と『フィルダム』にわかれます。その場所の地形や地盤などの環境によって適したものを選択しています。『津軽ダム』は重力式コンクリートダムといいます」


環境によってタイプが変わるというダム。「津軽ダム」は、高さ97.2メートルと青森県内一を誇ります。さらに、総貯水容量も県内一の1億4090万立方メートルです。五所川原市にある「つがる克雪ドーム」に換算すると約446杯分にもなります。

ダムには、大きく分けて6つの役割があり、「津軽ダム」は、その6つすべてを担っている“多目的ダム”です。
【津軽ダムの役割】
◆洪水被害の軽減(ダム下流の岩木川流域を対象)
◆流水の正常な機能の維持
(川の水が少ないと魚が住めなくなったり、水質が悪くなったりする可能性があるため、適切な水量となるよう放流量を調整)
◆かんがい用水の補給
◆水道用水の供給
◆工業用水の供給
◆発電

【洪水被害の軽減】
実は「津軽ダム」の60メートル上流に「旧目屋ダム」があります。1960年(昭和35年)に完成しましたが計画を超える洪水が相次いだため、ダム機能を大幅に向上させる対策として「津軽ダム」が整備されました。2022年8月の洪水でも活躍しました。


【かんがい用水の補給】
田んぼなどへ補給する際には、温度管理をしています。「選択取水設備」という設備を使って、上が暖かく、下が冷たくなっているダムの水を適した水温になるように取水し、下流へ放流しています。かんがい用水のほか、河川環境にも配慮しているそうです。


新井アナ、ダムの迫力と機能の充実さに驚いている様子。さて、生活に欠かせない津軽ダムですが、観光スポットとしての魅力もあります。ここで、ダムの内部を見学させていただくことに。