11月4日、兵庫県加古川市で車13台が絡む多重事故が発生。この事故で車列に突っ込んだ車を運転していた岡本年明さん(78)が死亡しました。また、助手席に乗っていた70代男性が胸の骨を折る重傷、2歳~6歳の子ども4人を含む計11人が軽傷だということです。
またも起きてしまった高齢ドライバーによる事故。なぜ車は暴走したのか、防ぐ手立てはなかったのか…。MBS鈴木滉正記者が解説します。◎鈴木滉正:MBS記者 去年8月に報道カメラマンから記者に転向 カメラマン・記者として多くの交通事故現場を取材
事故当時、車内で何が起きていた?

警察によりますと、解剖の結果、岡本さんの死因は急性心筋梗塞と判明。また、岡本さんの親族によりますと、岡本さんには持病はなかったといいますが、次の運転免許の更新時に返納を検討していたということです。
岡本さんの車に同乗していた男性によると、岡本さんは事故の直前に意識を失っていたといいます。事故の瞬間、車内で一体何が起きていたのでしょうか。
大阪けいさつ病院・循環器内科部長の飯田修医師は、急性心筋梗塞ということで、血管が詰まり脳への血流が低下し、意識を失ったのではないかといいます。その際、体に力は入らず、アクセルをぐっと踏み込んでしまうような体勢になっていた可能性もあるということです。
また、最近の気温低下が関係している可能性についても飯田医師は指摘します。寒さで血管が収縮すると、血を送ろうとして心臓に負担がかかり、急性心筋梗塞につながることがあるということです。














