「この二つを取ってしまうと武部さんというより自民党の存続の危機」

その武部議員の収支報告書(2022年)を見てみた。

収入総額は、9488万7614円。その内、大きなものは、法人から政党支部への寄付2730万円。パーティー収入など4063万円。政党交付金が1300万円…と続く。
支出総額は、8543万6584円。最も大きな出費はやはり人件費で、私設秘書7人分として2896万円。続いて事務所費が1817万円と多く。総額では950万円ほどの黒字だ。

もちろんこれは収支報告書に明記されている、いわば“表のカネ”だが武部議員は自分には裏金は必要ないと言い切る。選挙に協力してもらう代わりに領収証のない金を渡すことなども一切ないという。共同通信の久江雅彦氏は武部議員の収支報告書を見て言う。

共同通信 久江雅彦 編集委員兼論説委員
「これ(父である)武部勤さんの地盤があって人脈もあって信用もある。やっぱり日本の選挙で人柄とか信用って大きい。この収支報告書は、こう言っちゃ悪いですが典型的な世襲の、地盤がある方のパターンだと…。他方ここから読み取れるのは、企業団体献金と政治資金パーティーの収入がほとんど。この二つを取ってしまうと武部さんというより自民党の存続の危機ですよね