地元へのこだわりが詰まったウイスキー
こうしたなか、尾鈴山蒸留所が手掛けるウイスキーは、いたるところにこだわりが詰め込まれています。
国産ウイスキーの原料となる麦は輸入に頼ることがほとんどですが、「尾鈴山蒸留所」では高鍋町にある自社農場で栽培した大麦など県産の麦のみを使用しています。

そしてウイスキーづくりには焼酎づくりの技術もいかされています。
(尾鈴山蒸留所 黒木信作社長)
「私たちは麹技術を麦芽づくりに応用して、手仕事でモルティング(麦芽にする加工)を行っている。
ここで実際、直接手で触れながら麹同様に麦の成長によって発芽していくと熱を持つので、(温度が)上がり過ぎないようにしたり、発芽のスピードが遅くて冷たいものは寄せてあげて温度が上がりやすくしたり」

さらに発酵に使う木桶も飫肥杉を使用。
その後、発酵したもろみを蒸留する工程にもこだわりがあります。
(尾鈴山蒸留所 黒木信作社長)
「ウチの場合、普通はやらないが、1回目の蒸留はあえて焼酎で使ってきた違う蒸留器でより重たい蒸留酒を作って、2回目でこの銅釜を使うという…ちょっと特殊なことを…」
そして、熟成させるたるにも県内産の桜や栗の木が使われていて、地元へのこだわりが詰まったウイスキーが出来上がります。
